食事は人々を健康にするもので不可欠なものではありますが、もしもその中に体に危害を与える菌などが混入していたりすると生命の危険などもありえます。
実際そうしたマスコミのニュースは多くなってきているため、消費社の食に対しての不安や不信が高まりつつあります。そこで厚生労働省はHACCPの徹底を義務付けることが決まりました。これは食品の衛生管理に関する制度で、原材料を入荷するところから出荷まで様々なプロセスにおける危害要因の除去や、トラブルの軽減を目指して様々な管理方法が定められています。
元々はアメリカで宇宙食の安全性を確保するために考案された考え方であったHACCPですが、現在そのようなものは一般企業に対しても義務づけが進められているのです。日本においてはHACCPに沿ってきちんと衛生管理をしているような企業は4割程度と伸び悩んでいるのが現状であり、今後義務付けによってしっかりと対応していく必要が出てくるでしょう。導入するためには様々なロボティクス技術や、IoT技術の導入などが必要になり、かなり導入コストがかかってしまうといった問題点もありますが、企業にとって大きなメリットもあります。
例えば食品衛生に対しての姿勢を消費者にしっかりと伝えることにより、企業のイメージアップにもつながります。また1人1人の従業員も食品の安全性に関する知識を身につけ、意識の向上が図られます。さらにHACCPを導入することによって、製造工程の一つ検討することになるため、それによって無駄を省くことができ、業務効率全体が向上するメリットも期待できるのです。