温度管理は、物体の温度を測ることだけでは不十分です。
それは時間という概念が欠落しているからで、その温度に晒されている時間がどれぐらいかを記録することも重要です。物体は熱エネルギーにどのくらい晒されたかで、移動する量が変わってきます。同じ温度でも低温で長時間かかったのか、高温で一瞬だったのかによって状況が変わることがあります。IoTを利用した温度管理では、必ず温度と計測時間を記録することが可能です。単純にデータを蓄積する機能から、ある温度にどれだけ長くさらされたかによって、アラートを表示することも可能です。
人の意識では見落としてしまうような一瞬の変化も、見逃さなくてすみます。温度管理は問題がないうちは、記録するだけになるので特に対応を必要としません。そのため変化があった時だけ警告してくれるようなシステムができれば、測定にかける時間を有効に使うことができます。
単純な温度超過のアラートだけではなく、温度と時間の関係を設定することで、本当に必要な異常についてのみ把握することが可能です。無線を利用すれば遠隔地から監視することもできるので、温度管理のためだけに、いちいち現場にいることがなくなります。あとは設定をしっかり行って、条件で適切に警告が表示されることを確認しておく必要があります。定期的にシステムが稼働していることを確認するようなチェック機構があると安心です。あとは自動的に監視が行われるので、時間を有効に使えます。